HOTCAKE ROMANCE

第7章「THE マンパワー!!!」


僕はキッチンで選んだお菓子の本を読んでいる。

そこには僕の知らないいろんな種類のお菓子がたくさん載っていて、
どれもこれも甘くて綺麗でかわいくてどれも美味しそうだ。
僕の知らないことってたくさんあるんだなぁ。
キャシーもアポネに行ったらいろんな新しいモノを見つけるんだろうな。

僕は再び本を読み、実際に作ってみることにした。

卵2個、砂糖80g、牛乳150cc、バター大さじ2、
薄力粉200g、ベーキングパウダー小さじ2
バニラエッセンス少々、塩少々・・・・・

鍋にバターを入れ、弱火で溶かしバターを作る・・・・・
卵に砂糖を加えて、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜる・・・・・
それに牛乳、バニラ、溶かしバターを加えよく混ぜる・・・・・
薄力粉、ベーキングパウダー、塩ひとつまみを入れて混ぜる・・・・・
粉ふるいでボウルにふるい入れ、滑らかになるまでよく混ぜる・・・・・
弱めの中火でふたをして焼く・・・・・

出来上がったものを食べてみたが何かが足りない。

家族に食べてもらったが「美味しい」と言うだけで誰も気付かない。

何なのだろう?
なんでみんな気付かないのだろう?

見た目は厚さも3センチくらいあって、
ふっくらして美味しそうなのに・・・・・

何度も何度も本を読んだけどもわからない。

次の日から僕は何かに取り憑かれたように本屋さんに通ったり、
町のお菓子屋さんに行ったりして何枚ものホットケーキを焼いた。

ただただ大好きなキャシーに美味しいホットケーキを食べてもらいたかったんだ。

そして、明日は卒業パーティー。
僕は今晩もホットケーキを焼いている。