あの公園でのキャシーの話を聞いて上手く答えることができなかったせいで、 僕とキャシーの間には何だか喧嘩したときとは違う気まずさが漂っている。 廊下で顔を合わせてもどこかぎこちないし、 あれからデートはもちろん2人きりで話もしていない。 僕はキャシーを好きだしキャシーも僕をきっと好きでいてくれている。 それなのに上手くいかない。 弱虫な僕がいけないのだ。 あれから僕だってたくさん考えたよ。 いろんな選択の中をぐるぐる回りながら考えたよ。 僕も一緒にアポネに行くことも考えたし、 このまま別れることだって考えたんだ。 それでもはっきりと答えを出せないのは自分の将来が決まっていないからだ。 僕はこのままだとふわふわ風に煽られて浮かんでは消えるシャボン玉みたいだよ。 時間は答えを待ってはくれない。 再来週は卒業パーティーだ。 卒業生の誰もがパートナーつまり恋人を連れて出席する。 毎年ビックバンドがスウィングを奏でてダンスをしたり、 夜空に上がる花火を眺めたり、お洒落して美味しい料理を食べたりする卒業パーティー。 僕はもちろんキャシーと一緒に参加する予定だ。 だから、それまでにキャシーの告白に僕なりの答えを出さなきゃいけないんだ。 |