6泊7日〜僕の周りで起きたこと

第6回「9月6日(木)」


9月6日【10:00〜10:30】〜宿泊先

この宿泊先は親子で経営していていて父親が社長・息子が専務といった感じで、
専務には美容室を紹介して貰ったり色々とお世話になっている。

これは「話しにくい問題」なので専務に話そうと思ったがいないので社長に話すことに。

で、自分の入院までの経緯・他の人も具合を悪くしている現状・衛生面の再確認について慎重に話す。

・・・が、応対がすこぶる悪い!

『刺身はスーパーで買ったものを出しただけです』
『うちは〜年やっていて、こういうのは初めてなんですよ』
『衛生面には十分注意してやっているんですよ』

・・・まったく話にならない。

何処で買おうが皿に盛って出してお金をとっているんだから責任はスーパーだという話にならないし、
宿泊先の歴史はまったくもって関係ない。

苛立ちを抑えながら夜に専務を交えて再度話し合うということで、とりあえず話し合いを終える。

9月6日【10:30〜17:30】〜職場

当たり前だが、多少(自主的に)リハビリしたとはいえ体がだるい。
ほぼ一週間寝ていたのだからしょうがないのだが・・・・・

職場で宿泊先の対応等について話すと周囲も僕同様に怒る。

保健所に連絡をした方が良い・もっと怒った方が良い等、色々とアドバイスをもらうが、
あくまでも確たる証拠がないのだ。

確たる証拠がないので、僕自身は賠償金などを請求する気もない。

ただ、本当の意味での「誠意ある対応」を望んでいる。

お金を僕に渡してうやむやにするんじゃなくて、宿泊先に原因があったのかをはっきりとしたい。
単純にそれだけのことなんだ。

9月6日【20:00〜21:30】〜宿泊先

他のお客がいなくなるのを見計らって(さすがに聞かれるわけにもいかない)、
専務・社長・僕の3人で再度話し合い。

専務が僕の入院の経緯を聞きながらそれをメモする。
(当然なのだが、社長はそれすらしなかったのでちょっと感心してしまった)

そして、それに他の具合の悪くなった客の経緯も足して書いていく。

それが完成し終わった時点で専務が「保健所を入れましょう」と言った。

保健所を入れるということは食堂が一旦は営業停止になるし、
それによって噂が一人歩きする恐れもある(特に田舎だし)。

それでもこの決断を下すということは、僕にとっては「誠意ある対応」であると言える。

だが、一つだけ気にくわなかったのがそこでも社長の対応である。
この大事な場面に酒を飲んで来ているのだ。

それには怒りよりも呆れた。

でもって、話し合いの最後にお見舞い金をもらう。

「保健所の検査がどうこうじゃなくて長期宿泊のお客様へのお見舞いです」ということだが、
すご〜く嫌な感じがするので何度も返すが結局受け取ることにする。

ちなみにその封筒には2万円(微妙!)入っていた。

その日寝る前に思ったのだが、
どんな結果であってもここで食事をとる勇気が僕にはない。

結果よりもここに居づらい雰囲気になったら宿泊先を変えるだろう。
(食事以外の環境はすごく良いので変えたくないけど)

なんだか全て馬鹿馬鹿しくなってきていた。

(つづく)

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