6泊7日〜僕の周りで起きたこと

第5回「9月5日(水)」


9月5日【16:20〜17:30】〜旭川市の病院

全て検査が終了した最後の診察(というか診断結果通達)、
この辛すぎる6泊7日の原因となったものの最終発表である。

結果は・・・・・

『不明』

はっきりとした原因がわからないのだ。

他の臓器は健康そのもの。
ただ状況(他の宿泊者2名も調子を崩している)判断では食べ物が原因であろうと思われるが、
確たる証拠は見つからないのだ。

現実的な問題としては「確たる証拠」というものは必要ない。

生命保険も勤めている会社も必要なのは「入院期間を証明する書類」だけである。
そして、退院したという事実である。

だから、支障をきたすことはない。

でも、個人としてはこの結果は非常に困る。

体調が元に戻っているのは解るし、このまま検査入院が続くのも困る。
原因が掴めないと注意のしようがないし、再発の危険性も気になる。

そのことを医者に言うと「医者」としての立場ではなく「個人」としての見解として、
『食べ物が原因で何らかの原因で虫が小腸まで辿り着いて悪さをした』という考えで、
『その虫が死んで形が残らなかった』という話をしてくれた。

まるで手塚治虫の「ブラック・ジャック」のような話である。

100%の納得はできないがこれ以上どうすることもできない、
今現在、元気であるということだけは間違えない現実だ。

僕は礼を言って妻と一緒に病院を出た。

9月5日【18:00〜】〜妻の実家

妻の実家も旭川なので妻の実家に泊まって、翌日に仕事に復帰することにする。

周りから反対されまくったが元の生活に戻るのが一番のリハビリだ。

もう少し休んでも良いが仕事も気になるし荷物も車もそのままだ。
(出張先から救急車でここまで来たので)

そして、状況から考えて「食べ物」が原因であることは間違えないので、
その問題の「食べ物」を出した宿泊先と何らかの話し合いを持たなければならない。
その宿泊先に何かしらの対処をしてもらわないと再び同じ事が起こるかも知れないだろう。

さらには話し合いを持つ前に他の具合の悪くなった人とも話して情報も整理しなくてはならないだろう。

退院が「終わり」ではないのだ。

(つづく)

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